はじめに
「何十年もかけてコツコツ貯めたお金が、一瞬で30%消えてしまった…」
そんな悲劇が、今年もSNS上で数多く見受けられました。
とくに目立ったのは、40代・50代の方がリスクの高い商品に“一括投資”して暴落に巻き込まれたケース。
なぜこのようなことが起こるのか?
どうすれば同じ轍を踏まずに済むのか?
本記事では、
- 中高年の投資失敗の背景
- レバナス・FANGへの過信が生むリスク
- インフルエンサーの言葉に注意すべき理由
- 年齢とリスク許容度の関係
- 若いうちからお金の勉強をすべき理由
を、わかりやすく解説します。
実際に起きている「中高年の投資悲劇」
X(旧Twitter)やYouTubeの投資界隈では、以下のような投稿が散見されます。
「退職金1000万円、FANG一括突っ込みました!」
→ 1年後:「資産が700万円に減りました…」
「40歳で3000万円貯めたけど、レバナスで一撃-35%くらいました」
これらのケースに共通しているのは、「一括投資 × 高リスク商品 × 投資初心者」という組み合わせ。
FANGやレバナスにありがちな「落とし穴」
🔻 FANGとは?
FANGは、Facebook(現Meta)、Amazon、Netflix、Google(現Alphabet)などの大型米国テック株の総称。
→ 成長性が高い一方で、変動も大きい。
🔻 レバナスとは?
NASDAQ100指数に2倍の値動きをする投資信託。
(例:指数が+5%ならレバナスは+10%、-5%なら-10%)
→ 短期で大きな利益も可能だが、長期保有で大暴落に巻き込まれるリスク大。
こうした商品に「退職金」や「人生の貯金の大部分」を投じるのは、まるで“借金をして競馬に賭ける”ようなものです。
なぜ人はインフルエンサーを信じてしまうのか?
- SNSでリターン報告がバズる
- 派手な成果(「1年で2倍!」)に目が奪われる
- 「〇〇さんがやってるなら自分も」という錯覚
投資の世界では、“結果だけを語る人”がバズりやすく、リスクは語られにくい構造になっています。
特に初心者は、「負けた人の声」を見つけづらく、リスクを過小評価しがちです。
年齢とリスク許容度の現実
若ければ、仮に暴落しても「働いて回復できる」「時間を味方にできる」余地があります。
しかし40代・50代となると…
- 老後までの時間が限られている
- 働き方の自由度が低下している
- 家族・住宅ローンなど守るものが多い
つまり、「取り返せる時間」が少ない分、リスク管理がより重要になるのです。
若いうちから「お金の勉強」をするべき理由
「投資は怖い」と思って何もせずに年齢を重ねた結果、
焦って一括投資をして痛い目を見る人は少なくありません。
✅ 若いうちから投資の基礎を学ぶことで:
- 小額・積立で経験値が積める
- 市場のアップダウンに慣れられる
- 自分のリスク許容度を体感で理解できる
「失敗するなら若いうちに、少額で」——これができれば、取り返しがつくのです。
じゃあ、どうすればよかったのか?
✅ 例:40代の理想的な投資戦略(初心者向け)
スタンス | 投資法 |
---|---|
安定重視 | 債券 or バランスファンド |
成長狙い | eMAXIS Slim 全世界株式(オルカン)を積立 |
時間分散 | 毎月少しずつ買う(ドルコスト平均法) |
知識がない | インフルエンサーではなく書籍で学ぶ |
最後に:あなたのお金を守れるのは、あなた自身だけ
「〇〇がいいって聞いた」
「みんなやってるらしい」
「今がチャンスって言われた」
そのすべては、**“他人の都合”**かもしれません。
✅ 自分の年齢、ライフプラン、リスク許容度に合った投資を
✅ インフルエンサーではなく、「数字と根拠」で判断する癖を
✅ 若いうちから、少額でもいいから投資経験を積む
それが、大切なお金を守るいちばんの近道です。
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